2023年12月31日、さいたまスーパーアリーナで行われる、年末恒例の大晦日イベント。『RIZIN.45』で、RIZINバンタム級王者フアン・アーチュレッタ（THE TREIGNING LAB, HB ULTIMATE & GRACIE BARRA）と朝倉海（JTT）のタイトルマッチが決定しました。
この試合は、両者の舌戦からも予測されるように、意地とプライドがぶつかり合う、格闘技ファン必見の一戦となるでしょう。
目次
朝倉海の復活
両者は今年7月に対戦が予定されていましたが、朝倉海の怪我により消滅した経緯があります。しかし、仕切り直しのタイトル戦のチャンスを掴んだ朝倉海は会見で「ヒザの怪我は完治しており、次は全力で戦える」と自信を見せつつ、RIZINが海外勢に侵攻を許している現状に「RIZINのベルトは日本人が持たなければならない」という強い決意を語りました。
アーチュレッタの挑発と自信
一方のアーチュレッタは、朝倉海の怪我を「男としての質が垣間見えた」と挑発。彼は自身のタイトル防衛に向けて準備が整っているとし、「朝倉を水の中に引きずり込んで溺れさせる」という強気な発言で、試合への自信を見せています。
大晦日で実現！勝敗はいかに？
朝倉海は「リングで戦ったら、俺の方が強い」と自信を持ち、アーチュレッタのファイトスタイルを「つまらない」と批判。一方、アーチュレッタは朝倉の実力を認めつつも、「自分との試合では打撃のタイミングが合わないだろう」と分析しています。
朝倉海のアグレッシブで爆発的な攻撃力と、アーチュレッタの相手の光を消して自分のペースに引きずり込むレスリング力がぶつかり合うことで、どちらに転んでもおかしくない、タイトルマッチにふさわしい一戦となるでしょう。
そこで本記事ではフアン・アーチュレッタと朝倉海の戦績、ファイトスタイル、試合展望、勝敗予想などを徹底解説していきます。
フアン・アーチュレッタ VS 朝倉海
日程 : 2023年12月31日（日）
場所 : 埼玉・さいたまスーパーアリーナ
時間 : 14時開始予定
放送 : AbemaTVなど
フアン・アーチュレッタ（王者）
年齢 : 36歳
戦績 : 29勝4敗
通称 : 鋼のグラディエーター
所属 : THE TREIGNING LAB, HB ULTIMATE & GRACIE BARRA
階級 : バンタム級
身長 : 173cm
リーチ : 175cm
バックボーン : レスリング、ボクシング
主なタイトル
RIZINバンタム級王者
Bellator世界バンタム級王者
KOTC世界ジュニアウェルター級王者
KOTC世界ライト級王者
KOTC世界バンタム級王者
KOTC世界フライ級王者
直近の戦績
2023年7月30日 超RIZIN.2【RIZINバンタム級王座決定戦】
扇久保博正
◯判定3-0
2023年5月6日 RIZIN.42
井上直樹
◯判定3-0
2022年12月31日 RIZIN.40【RIZIN×BELLATOR全面対抗戦 次鋒戦】
キム・スーチョル
◯判定2-1
ファイトスタイル
大学時代にレスリングでオールアメリカンに選出されたアマチュアエリート。プロデビューこそ遅かったもののベラトールのフェザー・バンタム級の激戦区で強豪と凌ぎを削ってきました。
豊富なスタミナを活かし、相手の弱点を突きながら自分のペースに巻き込む戦い方で、競った試合を勝ち切ることができるのが特長です。
直近の3戦はこれぞアーチュレッタといった試合で、キム・スーチョル、井上直樹、扇久保博正といった、総合力に優れた相手とシーソーゲームを繰り広げながら終盤には優位に立ち、いずれも勝利しています。
朝倉海（挑戦者）
年齢 : 30歳
戦績 : 20勝4敗
通称 : 革命のアウトサイダー
所属 : JAPAN TOP TEAM
階級 : バンタム級
身長 : 172cm
リーチ : 176cm
バックボーン : 空手、相撲
主なタイトル
RIZINバンタム級王者
THE OUTSIDER55-60kg級王者
直近の戦績
2023年5月6日 RIZIN.42
元谷友貴
◯3RKO
2021年12月31日 RIZIN.33【RIZINバンタム級JAPANグランプリ決勝】
扇久保博正
●判定0-3
2021年12月31日 RIZIN.33【RIZINバンタム級JAPANグランプリ準決勝】
瀧澤謙太
◯判定3-0
ファイトスタイル
小学生の頃に兄の未来と共に空手と相撲を始め、兄弟ファイターとしてTHEOUTSIDERに参戦すると、2014年の55-60kg級初代王者決定トーナメントを制覇し王座を獲得。
2017年大晦日の RIZINでデビューすると連戦連勝、2019年8月大会ではバンタム級王者・堀口恭司をわずか68秒でマットに沈め、RIIZINの中心選手に。2020年には第3代RIZINバンタム級王者に輝きました。
スピードと爆発力を兼ね備えた圧倒的な攻撃力が武器で、特にパンチのコンビネーションと膝蹴りは、キャリアを重ねるごとにさらに磨きがかかっています。2023年5月の元谷友貴戦では見事なカウンターの膝蹴りで悶絶KO勝利、ファンに大きな衝撃と進化した姿を見せてくれました。
勝敗予想
両者のこれまでの戦い、ファイトスタイルなどから以下のように予想します。
◎朝倉海 KO勝ち 40%
◯アーチュレッタ 判定勝ち 30%
▲アーチュレッタ 一本勝ち 30%
チャンスの数は組み技で時間を使うことができるアーチュレッタの方が多く、長期戦になるほどアーチュレッタ主導の展開が続き、いつものように気づけば試合を制してしまう可能性が高いでしょう。しかし、直近のRIZINの戦いでも、井上直樹のパンチやスーチョルのボディ攻撃など、アーチュレッタが劣勢になるシーンは何度かありました。また、武器としているスタミナや耐久力が年齢とともに落ちていくことも考えられます。
スロースターター傾向のあるアーチュレッタとは逆に、序盤から一気に決着をつけられるのが朝倉海の強みです。堀口恭司や扇久保博正との1戦目のように、アーチュレッタがペースを握る前のKO勝ちは十分に考えられるでしょう。また、アーチュレッタから組むアプローチがあるのは間違いないので、必殺のテンカオはこの試合の重要な鍵になると思われます。
予想が難しい一戦ですが、勝敗予想であればアーチュレッタが組み技で優位に立ちコントロールをして接戦判定もしくは一本勝ち、決着予想であれば朝倉海が膝をボディに突き刺してからのパンチ連打でのKO勝ちと予想します。
朝倉海は「魔の大晦日」を乗り越えられるか！？
RIZINでの敗戦はすべて大晦日という朝倉海に対し、過去最強の相手と言っても過言ではない王者・アーチュレッタ。世間の下馬評ではアーチュレッタ有利の声が大きいと思いますが、大晦日、怪我からの復帰戦、タイトルマッチ、そして先日のFIGHT CLUBでYA-MANに敗北した兄・朝倉未来の状況など、不退転の決意でこの試合にのぞむことは間違いありません。
朝倉海は宣言通りRIZINのベルトを日本に、そして自分自身の手に取り戻すことができるのか、今年の大晦日も格闘技から目が離せません。
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