神童・那須川天心のボクシング2戦目となるスーパーバンタム級8回戦、相手は9戦9勝7KO、23歳のメキシカンファイター、ファン・フローレスに決定しました。
那須川天心はキックボクシングで42戦無敗という圧倒的な成績を残し、超鳴り物入りでボクシングへ転向しました。デビューからの彼の知名度は、世界王者をも凌ぐものとなっており、周囲の期待は大きく、実力査定のハードルも非常に高いものとなっています。
この試合はボクシングファンだけでなく、格闘技業界、さらには世間からも多くの注目を浴びています。そこで本記事では那須川天心とファン・フローレス両選手の戦績、ファイトスタイル、試合展望、勝敗予想などを徹底解説していきます。
那須川天心 vs ファン・フローレス
日程 : 2023年9月18日（月）
場所 : 東京・有明アリーナ
時間 : 17時30分から第1試合開始
放送 : Prime Video
那須川天心
出典 : Sportiva
年齢 : 25歳
戦績 : 1戦1勝
所属 : 帝拳ボクシングジム
階級 : スーパーバンタム級
身長 : 165 cm
リーチ : 165 cm
直近の戦績
2023年4月8日 与那覇勇気
◯判定3-0
格闘技戦績
キックボクシング 42戦42勝 28KO
総合格闘技 4戦4勝
ミックスルール 1戦1勝 1KO
キックボクシング獲得タイトル
RISE世界フェザー級王者
ISKAオリエンタルルール世界バンタム級王者
ISKAフリースタイルルール世界フェザー級王者
RISEバンタム級王者
来歴
2014年にプロデビューし、弱冠16歳でRISEバンタム級のベルトを獲得。さらに2016年にはルンピニースタジアムの現役王者を劇的なKOで下すと、RIZINに参戦しMMAに挑戦し勝利。
2018年にはタイの強豪ロッタン・ジットムアンノンとの接戦を制してRISE世界フェザー級王座に輝いた。その後もMMAファイター堀口恭司キックボクシングマッチ、さらには世界中を驚愕させたフロイド・メイウェザーとのボクシングマッチにも挑み、格闘技界を代表する存在となっていった。
そして2022年6月には、日本中の格闘技ファンが長らく熱望していたK-1三階級王者・武尊との待望の一戦が東京ドーム「THE MATCH 2022」のメインイベントで実現。
1ラウンド終了間際にダウンを奪い5-0の判定勝ち。キックボクシングのラストマッチを勝利で飾り、格闘家第1章を無敗で締めくくった。
ファイトスタイル
まだキャリア1戦のためファイトスタイルの全貌は明らかになっていないものの、キックボクシング時代からの圧倒的なスピードとカウンターは健在。
デビュー戦では日本バンタム級2位の与那覇勇気と対戦。試合はスピードの違いと抜群の距離感を活かして常に主導権を握り、与那覇の突進に対しても距離を詰められることなく、誘うように下がりながら相手が前に出てきたところに鋭いジャブ、左ストレートのカウンターを打ち込み、テクニックで終始圧倒。
日本上位ランカーを相手に、はっきりと力の差を示す内容となりました。与那覇の粘りもありましたが、一度ダウンを奪ったものの判定までもつれたようにパンチの質は一撃の強打というよりもタイミングや相手の死角から狙うソリッドパンチャーで、ファイトスタイルはスピードと距離感を武器に戦うボクサーファイターと言えるでしょう。
ファン・フローレス
年齢 : 23歳
戦績 : 9戦9勝
所属 : メキシコ
階級 : スーパーバンタム級
身長 : 166 cm
リーチ : 不明
直近の戦績
2023年6月30日 アドルフォ・ペレス・ロペス
◯8R KO
2023年4月15日 ヨスバニー・ベイティア
◯判定2-1
2021年7月3日 フアン・ヘルナンデス・ガルシア
◯4R TKO
ファイトスタイル
過去の試合を見る限りアグレッシブなインファイターで、多少打たれても気にせず前進、被弾と同時にパンチを振ってくることも多いです。
特に右ストレートと左フックが強く、9戦全勝7KOの実績がそれを物語っています。さらに、アマチュア時代には井上尚弥を2度も破ったヨスバニー・ベイティアに勝利しており、確かな実力を持ったメキシコ期待の有望株であると言えるでしょう。
勝敗予想
両者のこれまでの戦い、キャリア、ファイトスタイルなどから以下のように予想します。
- ◎那須川天心 判定勝ち 80%
- ◯那須川天心 KO勝ち 10%
- ▲ファン・フローレス KO勝ち 5%
- △ファン・フローレス 判定勝ち 5%
ファン・フローレスがインファイトから一発を当てて勝機を狙うと思いますが、那須川天心のスピードと距離感を攻略することはできず那須川天心の判定勝ちを予想します。
タフで技術力も高いメキシカン相手と考えるとKO勝利までは難しいかもしれません。
試合展開
那須川天心の判定勝ちが濃厚
この試合の構図は、インファイターとボクサーファイターの対決です。
那須川天心は圧倒的なスピード差、優れた距離感、そして大振りの隙を突くカウンター技術を武器に、順当にポイントを重ねていくことが予想されます。
フローレスのチャンスは、相打ちを覚悟で大振りの攻撃を当てることでしょう。しかし、那須川の陣営もこれを予想しているはずで、攻撃後すぐに距離を取ったり、ポジションを変えるような動きで対応すると考えられます。
大波乱は後半失速からの一発
唯一の不安があるとすれば、キャリア2戦目で初めての8回戦というところ。那須川天心のスタミナとペース配分が長丁場にどれだけ適応できるかだと思われます。
前回の試合でも後半は若干のペースダウンは否めませんでした。ペースを握れれば杞憂に終わりそうですが、前半に攻め急いで凌がれてしまった場合など、もし後半失速して距離が縮まった場合、フローレスの強打をもらってしまうこともあるかもしれません。
キックボクシング時代から打たれ強さについては未知数だった那須川天心。大波乱があるとすれば後半失速からのKO負けでしょうか。
まとめ
今回、間違いなく言えることは、ファン・フローレスは決して「噛ませ犬」ではないということです。
2戦目で彼のような実力のある無敗のメキシカンボクサーを選ぶマッチメイクは、帝拳サイドの本気度、那須川天心への高い期待を示しています。那須川天心がこの相手にどのような勝ち方を見せるのか、初戦からの進化とともに注目されます。
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