2023年9月23日、アイルランド・ダブリンにて、Bellator MMA 299、世界ランク3位のアーロン・ピコと世界ランク4位のペドロ・カルヴァーリョのフェザー級の戦いが行われることが決定しました。
今回は彼らのこれまでの実績やファイトスタイルから、試合展開や勝敗を徹底予想していきたいと思います。
BELLATOR 299
出典：MMA Mania
日程 : 9月23日（土）（現地時間）
場所 : アイルランド・ダブリン 3アリーナ
時間 : 11時半〜12時頃と予想
アーロン・ピコの選手情報
出典：Tapology
基本情報
年齢 : 26歳
戦績 : 15戦11勝 7KO
所属 : ジャクソン・ウィンクMMA
階級 : フェザー級
身長 : 173cm
リーチ : 179 cm
主なタイトル
男子レスリングフリースタイル世界カデット選手権2013 金メダル
男子レスリングフリースタイル世界ジュニア選手権2014 銀メダル
男子レスリングフリースタイル世界ジュニア選手権2015 銅メダル
直近の戦績
2023年4月22日 ジェームズ・ゴンザレス
Bellator 299
◯判定3-0
2022年10月1日 ジェレミー・ケネディ
Bellator 286
×1R TKO
2022年4月15日 エドリー・エドワード
Bellator 277
◯3R TKO
人物
南カルフォニア州出身のアーロン・ピコは現在、アメリカ合衆国の総合格闘技団体、Bellator MMAに所属するプロの総合格闘家です。
ピコは、4歳でレスリングを始め、すぐに数々のユースのナショナルタイトルを獲得しています。そして近所の人からの誘いで10歳からボクシングを始めたピコは、技術の向上の為に持て余す時間を全て費やし、「ジュニア・ゴールデングローブ」で優勝をして全米タイトルを獲得しました。ボクシングという新たな武器を手に入れた彼は、パンクラチオン（アマチュア・マーシャル・ボクシング）に参戦し、彼の住む州や国、そしてヨーロッパの各地においてチャンピオンの称号を獲得した後、再びレスリングへと戻りました。ピコは、自分の技術を磨き自分にとって最高のレスリングとは何かを追求するために、世界各地に度々滞在しました。そして、その努力が実を結び、世界大会では3度のメダルを獲得、そして世界チャンピオンとなりました。2016年にはオリンピック選考で2位となり、19歳ではオリンピックの補欠選手としても選ばれています。
かなりの才能があったにも関わらず、小さい頃から努力を怠らなかったピコですが、トレーニングや競技以外で情熱を傾けているのは馬術で、自由時間のほとんどは馬に乗って過ごしているそうです。そして、ピコは今、世界最高のパウンド・フォー・パウンド・コンバット・アスリートになることを目指しています。
ファイトスタイル
アーロン・ピコは、前述したとおり、アメリカ合衆国カリフォルニア州ウィッティア出身の総合格闘家、レスリング選手、元アマチュアボクサーです。
レスリングエリートで、過去にたくさんの成績をおさめています。2017年からBellatorを主戦場として戦っていて、現在15戦11勝7KOと好成績です。
元々はレスリング出身ですが、10歳からボクシングもやっていたため、極技だけではなく打撃も強力であることは、KO数の多さが物語っています。実際アマチュアボクシングでも数々の称号を獲得しています。Bellator 271 では、15連打の打撃でゴンザレスに対して豪快KOで勝利しています。レスリングと打撃の二刀流、今回はどちらで相手を沈めるのか、楽しみです。
ペドロ・カルヴァ―リョの選手情報
出典：Tapology
基本情報
年齢 : 28歳
戦績 : 20戦13勝 2KO
所属 : SBG Ireland
階級 : フェザー級
身長 : 180cm
リーチ : 179 cm
主なタイトル
CLFCライト級王座
直近の戦績
2023年2月25日 ジェレミー・ケネディ
Bellator 291
×判定0-3
2022年9月23日 マッド・バーネル
Bellator 285
〇判定3-0
2022年5月6日 ピョートル・ニエジエルスキ
Bellator 280
×判定1-2
人物
カルヴァーリョはポルトガルで生まれ、生後3か月で父親が家族を捨てました。自身が12歳になったとき、当時ポルトガルではMMAに関する情報がほとんど無かったのにもかかわらず、テレビでUFCの広告を見てMMAファイターになることを決意しました。その後カルヴァーリョはすぐにポルトガルのMMAの先駆者、ラファエル・シルバのジムでトレーニングを始めました。Bellatorと契約する前、カルヴァーリョは工場で働き、ポルトガルの地方サーキットで戦いながら病院の管理職も務め、アイルランドに移住するための十分な資金を貯めるために働いていました。その後無事カルヴァーリョはアイルランドに移住することに成功し、自身のMMAキャリアを軌道に乗せるためにSBGでトレーニングを始め、現在に至っていす。
MMAファイターとして十分な環境に置かれていないのにもかかわらず、自分でジムに入り、資金を貯め、アイルランドに移住し、今最前線で戦っているのはとてもすごいことですよね。そのような下積み時代があったからこそ、今の彼の強さがあるのかもしれません。
ファイトスタイル
ペドロ・カルヴァ―リョは、ポルトガルキマランイシュ出身の総合格闘家です。現在もポルトガル出身のBellatorファイターは少ないため、自分が勝つことによってポルトガルにBellatorを広めようとしています。
サウスポーであり、高い身長と長いリーチを生かして左ローや左ミドルなど、多彩なパンチが強力です。しかし、その打撃がキャッチされ、テイクダウンを取られることも多々あり、直近の3試合のうち２試合は敗北を喫しています。
ピコvsカルヴァ―リョ勝敗予想
出典：MMA News
両者のこれまでの試合等やファイトスタイルから、以下のような試合結果になると予想します。
ピコ KO勝ち 60%
ピコ 判定勝ち 30%
カルヴァ―リョ 判定勝ち 10%
Bellator MMAフェザー級のランキングは、現在ピコが3位、カルヴァ―リョが4位になっています。またカルヴァ―リョが直近の試合で負けが多く、本来よりも調子が悪い可能性が高いです。
それらを考慮すると順当にピコが勝利するだろうと考えられます。
ピコvsカルヴァ―リョ試合展開
出典：BBC
1RでピコのKO勝利か
筆者はピコが勝利する可能性が高いと予想し、ピコがカルヴァ―リョをKOするのではないかと考えています。ピコはこれまでも強力な打撃を活かして数々の敵をKOで地面に沈めており、最近は豪快な連続パンチも公式の試合で見せています。
対するカルヴァ―リョは、打撃でのKO数は、これまでの20試合の中で2回とピコに比べて少ないです。
ピコとカルヴァ―リョは共にリーチは179cmであり、リーチの差は全くないため、打撃の打ち合いになると思われます。
そうなった場合には、実績で見てもピコの方に分があると思われます。ピコが開始早々一気に自分の間合いに持ち込み、打撃を仕掛ければ、1Rで勝負がつく確率は十分にあるでしょう。
カルヴァ―リョが判定勝ちする可能性は…
カルヴァ―リョもランキングで4位の選手ですし、ピコよりも試合経験が豊富ですので、勝つことも無いとはいえないでしょう。その場合は、打撃ではなく、サブミッションの判定勝ちが考えられます。
ピコが攻撃してきたところをうまく間合いをとってかわし、隙をついて極技に持ち込めば、打撃で不利なカルヴァ―リョが優勢に試合を動かすことになるでしょう。
ピコは一気に勝負をつけようと前半から打撃を打ってきたとき、それを前述のとおりうまく対処すれば長期戦にもちこむことができ、ピコのペースを崩せるかもしれません。そのように進んだ場合、カルヴァ―リョが判定勝ちすることがあるでしょう。
まとめ
ピコvsカルヴァ―リョの試合は、ピコが自身の強みである打撃を活かして、順当にKO勝ちするのではないかと予想しました。
やはり幼少期からレスリングとボクシングの両方をやってきていて、努力を惜しまなかったピコの実力は本物であり、それが現在の戦績に表れているといえます。
以上より、ピコが序盤からカルヴァーリョ圧倒し、KO勝ち、もしくは3Rまで長引いて判定勝ちをする可能性が高いという結論になりました。
しかし試合では実際どのような展開になるかはその時になってみないとわかりません。それがBellatorという大会の面白さでもあります。
ピコの猛攻に対してカルヴァ―リョがどのように対処し、自分の得意な戦法にもっていくのか、試合日がとても待ち遠しいです。
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