最激戦区といわれるRIZINフェザー級、崖っぷちの牛久と、崖っぷちから這い上がってきた萩原が交わるこの試合。そこで本記事では牛久絢太郎と萩原京平の戦績、ファイトスタイル、試合展望、勝敗予想などを徹底解説していきます。
RIZIN.44
日程 : 2023年9月24日（日）
場所 : 埼玉・さいたまスーパーアリーナ
時間 : 12時開始予定
2023年9月24日（日）さいたまスーパーアリーナで行われる『RIZIN.44』。注目は第2代RIZINフェザー級王者・牛久絢太郎（アメリカン・トップチーム）と萩原京平（SMOKER GYM）の対戦。
牛久絢太郎は2022年10月に行われたクレベル・コイケとのタイトルマッチでは三角絞めで王座陥落。続く2023年4月の朝倉未来戦では再三グラウンドへの引き込みを狙うも攻めあぐね判定負けで連敗中。心機一転、米国のアメリカン・トップチームに移籍し、再起を図る。
対する萩原京平は、3連続一本負けでフェザー級戦線から大きく後退したが、2023年4月、地元大阪で難敵カイル・アグォンを指名。課題とされていたテイクダウンからバックを奪われる展開になるも、粘り強く凌ぐと中盤から攻勢に転じ判定勝利。打撃偏重のスタイルから進化を見せ連敗を脱出した。
牛久絢太郎
通称 : 足立区のバカストイックマン
年齢 : 28歳
戦績 : 28戦20勝8敗
所属 : 和術慧舟會TLIVE → K-Clann → アメリカン・トップチーム
階級 : フェザー級
身長 : 170 cm
リーチ : 173.5 cm
バックボーン : 柔道
獲得タイトル
DEEPフェザー級王者
第2代RIZINフェザー級王者
直近の戦績
2023年4月29日 朝倉未来
RIZIN LANDMARK 5
●判定0-3
2022年10月23日 クレベル・コイケ
RIZIN.39 RIZINフェザー級タイトルマッチ
●2R 三角絞め
2022年4月17日 斎藤裕
RIZIN.35 RIZINフェザー級タイトルマッチ
◯判定3-0
人物
兄の影響で柔道を始め、中学時代に総合格闘技イベントDREAMを見て格闘家を目指す。高校2年で和術慧舟會TLIVEに入会しプロデビューをすると2014年にはパンクラスのネオブラッド・トーナメントを無敗で制覇。
その後、2020年にはDEEPフェザー級タイトルを獲得。2021年のRIZIN.31では初参戦・緊急出場にも関わらず王者・斎藤裕からベルトを獲得すると、2022年のRIZIN.35でもリターンマッチに勝利し初防衛に成功。しかし、RIZIN.39のクレベル戦で王座を失うと、2023年の朝倉未来戦でも敗北、現在2連敗中。
萩原京平
通称 : アンダーグラウンドエンペラー
年齢 : 27歳
戦績 : 14戦7勝7敗
所属 : SMOKER GYM
階級 : フェザー級
身長 : 178 cm
リーチ : 180.5 cm
バックボーン : 総合格闘技
獲得タイトル
なし
直近の戦績
2023年4月1日 カイル・アグォン
RIZIN.41
◯判定3-0
2022年9月25日 鈴木千裕
RIZIN.38
●2R リアネイキッドチョーク
2022年5月5日 クレベル・コイケ
RIZIN LANDMARK vol.3
●1R リアネイキッドチョーク
人物
17歳から格闘技を始め全国のアマチュア大会を転戦、18勝2敗の好成績を収める。2020年、当時プロキャリアもほとんどない中、RIZIN初戦で国内トップストライカーの白川陸斗の相手に抜擢。
白川のRIZINデビューの相手役という大方の予想を覆して打撃戦を制しTKO勝利、主催者やファンに強烈な印象を残してRIZINデビューを飾る。その後、地元・大阪大会ではベテランストライカーの内村洋次郎をわずか22秒でマットに沈める衝撃的な勝利をおさめると、大晦日ではMMAに転向した元K-1ファイターの平本蓮にMMAの洗礼を浴びせ、TKO勝ち。
国内メジャー団体を通過せずに一気にRIZINスター選手の仲間入りを果たした。その後、朝倉未来、弥益ドミネーター聡志、クレベル・コイケ、鈴木千裕らに敗れ上位陣の壁を痛感するも、海外や東京への武者修行で技術やフィジカルを磨き直し、2023年4月に再起し、難敵カイル・アグォンと対戦。戦前の下馬評を覆して勝利し連敗を脱出した。
勝敗予想
両者のこれまでの戦い、ファイトスタイルなどから以下のように予想します。
◎萩原京平 判定勝ち 40%
◯牛久絢太郎 判定勝ち 30%
▲萩原京平 KO勝ち 20%
△牛久絢太郎 一本勝ち 10%
甲乙つけがたい非常に難解な一戦です。実績や経験では圧倒的に元王者の牛久絢太郎ですが、萩原京平の打撃がよりフィニッシュに近いと見られ、微差で判定をもぎとるのではないかと予想します。
試合展開
おそらく試合前に両者が並んだときにその違いがわかるはずですが、身長・リーチ・骨格の大きさなど、萩原京平の方がかなり大きく見えるのではないでしょうか。
このサイズの違いを活かしながら萩原が得意とするコンパクトなストレート、強烈なカーフキックを中心にまずは距離を制することができるのではないかと考えます。対する牛久はキックボクシングをベースとしたトータルファイターでMMAの総合力では勝っているはずですが同じ土俵で萩原に優位に立たれてしまうと先の展開を作るのが難しいかもしれません。
レスリング、グラウンドでは牛久優位も一本勝ちが一度もないことを考えると萩原の弱点とされていた極めへの対処というリスクも過去の対戦相手よりは低いはずです。
カイル・アグォン戦のように凌がれてスタンドに戻され、全体的には打撃で萩原が支配している時間が長く、最後は微差で萩原京平の判定勝ちとなるのではないでしょうか。
まとめ
同大会ではクレベル・コイケと金原正徳の次のタイトル挑戦者を決める一戦も行われます。新王者・ヴガール・ケラモフの誕生により、フェザー級の勢力図が徐々に変動の兆しを見せています。
その中に手を掛けることができるのか、この試合は勝敗だけでなく、どのような勝ち方をするのかも注目となるでしょう。RIZINで痛い連敗を経験し、その壁を乗り越えようとしている両選手、お互いの進化が問われる一戦です。
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